消費者と一番深い関係になれる!? オーナー制度とは ?

こんにちは、MISOマガ編集部です!

 

農産物といえば、どんな販売方法が思い浮かぶでしょうか?

 

  • JAや市場を介して販売
  • 地元の直売所で販売
  • 飲食店に販売
  • 消費者へ直接販売

など、様々なパターンがあると思います。

 

近年、「消費者に直接販売」する生産者が増えていますが、その中でも特殊な「オーナー制度」という販売方法をご紹介したいと思います。

 

 

オーナー制度とは?

まずはオーナー制度とはどういったものかご紹介していきます。

 

オーナー制度とは、農産物が収穫される前に消費者が購入することができる制度です。

 

消費者へ直接販売する中の一つですが、農産物を収穫する前に売買契約が成立しているのがオーナー制度の何よりの特徴になります。

 

そして、オーナー制度には消費者に収穫されたものが届くだけの場合もあれば、消費者の方に生産管理や収穫の体験をしてもらう場合など、様々なオーナー制度が存在しています。

 

そこで、実際にどういったオーナー制度があるのか、見てみましょう。

 

様々なオーナー制度

ここでは、どういったオーナー制度があるのか事例を見ていきます。

 

まずご紹介するのは棚田オーナー制度です。 

棚田オーナー制度は、都市住民の方に直接耕作に携わってもらい、担い手の少なくなった棚田の保全を主な目的として始まりました。

 

事例として大分県中津市の羽高棚田(はだかたなだ)で行われている棚田オーナー制度を取り上げてみます。

 

【羽高棚田オーナー制度の詳細】

会費 16,000円 / 1口(1年間)

◆作業内容

  6月:田植え

   10月:稲刈り ※参加必須

◆作業特典

    玄米16kg

    その他:収穫したさつまいも、特産物、温泉入浴券等

 

この羽高棚田オーナー制度の場合は、オーナーは作業に参加することが必須のオーナー制度になっているので、オーナーとなった消費者にとっては農作業体験ができる貴重な機会になります。さらにそこで取れた収穫物、地域の特産品や施設利用券を受け取ることができます。

 

棚田オーナー制度については羽高棚田以外にも全国の約80地区で行われており、それぞれの棚田によって金額や特典、作業内容は異なっています。他の棚田オーナー制度はどういったものがあるのか関心のある方は、棚田オーナー制度がまとめられた棚田百貨堂というサイトをご覧ください。

 

▼棚田百貨堂ホームページ▼

http://www.tanadaowner.com/index.html

 

 


次にご紹介するのはミカンの樹オーナー制度です。

 

和歌山県の秋津野ガルテンではミカンの樹オーナー制度というものが行われています。このオーナー制度は消費者にミカンの樹丸ごと1本のオーナー契約者になってもらう制度になっています。

 

 

【ミカンの樹オーナー制度詳細】

価格 1本31,000円 

◆内容

  秋津野ガルテンのスタッフが木の選定を行い、オーナーのプレートを取り付ける。

  樹の様子はオーナーにお便りが送られる。(電子メールで送ることも可能)

  収穫はオーナー自身が50kgを収穫するか、農家が収穫し発送する。

 

このミカンの樹オーナー制度は収穫の体験はできますが、それ以外の作業にオーナーがほとんど関与しないオーナー制度となっています。また、樹の様子などのお便りをオーナーの方に送る点はオーナー制度らしい仕組みになっています。

 

▼ミカンの樹オーナー制度▼

https://www.agarten.jp/owner/index.html 


 

最後にご紹介するのはタコつぼオーナー制です。

 

オーナー制度は農業だけでなく漁業でも行われています。ここでは兵庫県明石市の江井ヶ島漁協組合が主催するタコつぼオーナー制度を取り上げてみます。

 

【タコつぼオーナー制度詳細】

価格 1つぼ5,940円

◆内容

  代金を支払うと証明証が発行される。

  タコつぼに証明証と同じ番号の札が掛けられて、海に投入される。4回引き揚げられ、取れたタコを墨抜き等の処理をした後に発送される。

  1度も獲れなかった場合でも、1匹は届けられる。

 

このタコつぼオーナー制では、オーナーはお金を払うだけで作業については一切関与しないオーナー制度となっています。

ただ、消費者にとっては普通にタコを買うのではなく、タコが獲れるかどうかのワクワク感も同時に買うことができるのがポイントです。

 

 

ここまで3つのオーナー制度を紹介してきましたが、オーナーが作業に関与するものからそうでないもの、農産物以外の特典があるものなど様々ありましたね。

 

オーナーとなる消費者は、農産物の価値以外の

・農作業を体験できる

・地域の環境保全に貢献できる

・収穫時期までのワクワク感

といったことに価値を感じてオーナー制度を利用しています。

 

なので、もしオーナー制度の取り組みを考えている場合は、消費者にどういった価値を提供するかをしっかりと考えていく必要があります。

 

 

オーナー制度を導入することのメリット

生産者にとってオーナー制度を導入することのメリットはどういったことになるか考えてみます。

 

一番大きいメリットとしては、収穫前から売上の見込みが立つことが挙げられます。

 

オーナー制度の場合、農産物ができる前の契約なので天候によって不作になった場合でも関係なく売上として計算できることは生産者としては大変助かりますね。

 

 

 

また、育てる前から購入者が決まっていることによって、生産者としてはより良いものを育てようという思いになり、オーナー側も農作業体験に参加したり、生育状況を知ることでその作物に愛着を持つようになります。

 

そういったように生産者と消費者が同じ作物に対して同じ思いを共有することで、生産者と消費者はより深い関係を築いていけると思います。

 

そのまま継続的なお客さんにすることができれば、生産者にとってはオーナー制度に取り組んだ甲斐があったと言えそうですね。

 


<オーナー制度のデメリットはないのか?>

 

もちろんデメリットはあります。

 

それはオーナーとなった消費者の方に農作業体験をしてもらうオーナー制度の場合です。こういったオーナー制度では、病気に弱い作目だと圃場の外から菌や病気が運ばれてきてダメになるといったリスクがあります。

 

逆に言えば、病気に強い作目等であればこういったリスクもなくなります。

 

その他にも、お便りを出す手間が増えるといったことがありますが、オーナー制度の導入によるデメリットはそのぐらいではないかと思います。

 

 

最後に

今回はオーナー制度について紹介しました。

 

オーナー制度はどんな作目でも始めることができ、小さい面積からでも始めることができるので、興味のある方はぜひ始めてみてはいかがですか。